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(内容紹介)
私は今日もルノアールにいた。誰かに頼まれたわけではない。誰かに呼ばれたわけでもない。自主的にだ。帰巣本能? いや違う。犯罪者が現場に戻る心理? いや全く違う。要は、暇だからだ……。
引き続きせきしろさん。この1ヵ月せきしろさんしか読んでいないので、ここいらで一回ストップしたいと思います。笑
今を彩る星野源が数年前に主役でドラマ化された、おそらく著者の作品の中で最も有名と思われるエッセイ。
仕事がない頃、喫茶店のルノアールでひたすら時間をつぶしていた著者の観察日記です。
「人に見られる意識を持った日記」なので、ルノアールで起こった出来事を面白おかしく、妄想も交えながら綴っているのですが、さすがに1冊の本の形で読むと途中で飽きが来ました、、
みうらじゅんさんの『人生エロエロ - bookworm's digest』的感覚、雑誌のコラムで月1で読むくらいのノリが一番楽しめると思いました。
とは言え、些細な出来事に対してせきしろ節の角度で描写する凄さはやっぱ感動します。
この物書きとしての下積み時代(?)が、その後の『ダイオウイカは知らないでしょう - bookworm's digest
』のような研ぎ澄まされた表現に繋がると思うと感慨深い。
時間を置いてまたせきしろワークスを追いかけたいと思います。読書の夏!