本を整理した。20冊位処分を決め、売れそうな10冊はメルカリ、売れなそうなんはブックオフかな・・
整理して満足したので本を買った。『アイ』以来ひさびさ西加奈子さん。
短編集もひさびさ。『炎上する君』以来?
『サラバ!』とか『アイ』は読んでるこっちが倦怠感味わうくらい、自意識とか自己肯定感とかに向き合いまくった小説やったけど、本作は女性に寄り添った少し昔の西さんを感じた。紹介文も
少女、ファッションモデル、キャバ嬢、レズビアン、妊婦……女子の人生はさまざまだけど、いつになってもいくつになっても、そのこころはやっぱりやわらかくこわれやすいもの。
となっとる。(いや、というか『まく子』読んでないから別に昔っぽくもないんかな?書き分けとるんかな?)
ただ設定とか文体とかはさすがの西加奈子節全開やった。『孫係』や『あねご』は、周囲から見た自分と本当の自分のギャップを描いたありがちな設定やけど、いちいち内面描写がうまくて、特に『あねご』で笑われる自分を演じる姿は『人間失格』のようにイタイタしくて見てられない。
ただ西さんは一貫して「それでもいいよ」ってゆう寄り添い方をしてるので、短編であろうが最後には必ずポジで締めるところが安心感ある。『ドラゴン・スープレックス』もそう。設定とかはセンセーショナルさが目立つけど言ってることは普遍的なので、別に女性に限らず誰でも楽しめると思う。
個人的には『ふくわらい』『サラバ!』『アイ』の濃さが好きなので、順番的には次の作品がその流れになっとるんかな?楽しみ。