娘のアデノウィルスは週末に収束し、土日はこれまでの体調不良を払拭すべく暴れ倒して元気になった。良かった、、共働きスタートと同時に襲うとはよく言われてるけど正にその通りになって、まあこうゆう壁を積み重ね越えて家族は強くなっていくんやろか。今週から改めて各々の社会へ飛び込んでいきます。
積んでたECDの『失点・イン・ザ・パーク』を読みきった。
生前のECD、更には妻の植本一子さんに出会う前で、アル中で倒れたり、「マコ」という彼女がいたり、全く仕事も金もなかったりする時代のエッセイ。これは植本さんのエッセイでは描画しえなかったECDだったのでずっと読みたかった。あと植本さんは本作を読んで物を書くことに興味持ったそうなので、そういう意味でもマストリードな1冊だったので読めてよかった。
読んだ感想はずばり、やっぱりECD夫妻のエッセイは夫婦共々悶える。これは情というバイアスが乗ってる故なんやろかと何とか自分を鳥瞰的に見たとしても尚、悶える。例えば途中、あまりも暴れるシーちゃんという飼い猫に困った結果、故意でも無理矢理にでもなく、サッシを開けっぱなしにしておくことで家出を促すという描写が数ページある。展開だけをベタに書くとこんな風に100文字足らずで書けるし、内容も決して有名人しか書けないものでもなく誰にでも起こってる日常の一部。なのにECDが書くと、何でか情景がセピア色に浮かんで、何でかちょっと切なくて、何でかちょっと猫を好きになる笑。いやレビューとして意味不明やな、けどホンマ、感想を文字に起こされへん形のない感情みたいのが湧き上がってきて、それが変に気持ちいいてのが正直な感想、例え内容がアル中や精神病や一文無しについてやったとしても。
あと、死後ミュージックマガジンの表紙飾れるような人が、本作では見事なまでに仕事も金も地位も名誉も女も無くてビックリした。ラッパーの漢が、ラッパーの8割がロクにメシも食えてないて何かの曲で言ってて、まあECDてアル中やったけど言うて金はあったんかと思ってたけどホンマに無かった。植本さんのエッセイ以上に金無かった。けど表現は悪いけど、それも含めてECDっぽさが出ててちょっと感動した。