『万引き家族』観た以降、立て続けに「血の繋がり」絡みの映画や本を読んでて、これもそう。2人の子どもを流産で亡くしたイザベル(アリシアヴィキャンデル)、トム(マイケルファスベンダー)の夫妻が、海から流れ着いた女の子を「ルーシー」と名付け、我が子として育てる物語。途中、子どもの実の母親であるハナ(レイチェルワイズ)が出てきて親権を争い、娘を失い罪に問われたイザベルとトムが最後どうなるか、という展開。知らんかったけど原作もあるそう。
まず観終わってすぐの感想は、終盤のイザベルの立ち振る舞いに違和感を感じ得なかったこと。原作はどうなってるか知らんけど、そもそも赤子を自らの子と偽って育てる決心をしたのは彼女で、なのにトムが罪に問われ捕まったとき、なぜかイザベルもトムを糾弾する側に回っててアレ?となった。トムが秘密を打ち明けたところに憤りを感じるのは分かるとしても、娘のルーシーを本当の親に戻さなかった点においてはイザベル視点で何も触れられなかった。基本的に3人の視点で描かれた作品やったけど、一番(というか唯一)不幸なのは間違いなく娘のルーシーなので、綺麗な感じで終わることを少し気持ち悪いと思ってしまった心の汚れた俺。
個人的にはレイチェルワイズから終始漂うキャリアウーマン感が一番萌えた。あとはプロジェクターで観たってのもあってか、とにかくとにかく描かれる景色が壮大で、どこまでCGなんか分からん程やった。電気屋とかで4Kテレビの宣伝効果用によく流れてる映像みたいやった。これは映画館やとより凄かったろう。