GW。どこにも行く予定もなく、というかどこも閉まっていて、近所や保育園の友だちと遊ぶ日々。遠くの親戚より近くの他人という言葉がより一層光る時代。子どもたちもGW待ってましたと言わんばかりに体調崩した。赤ちゃんって鼻噛めないのホンマ可哀そう、ずっとズヒズヒ言ってる。
『正欲』と入れ子になってしまったが朝井リョウさん『スター』読了。
『正欲』が黒版、『スター』が白版として朝井さん作家10周年記念で出版された小説。読後感で白と黒を分けたそうで、確かに本作は『正欲』に比べまだ抜け感があったが、個人的には価値観グワングワンにかき乱した挙句回収しないまま放置された『正欲』の方が好きだった。というかやはり出版された順に本作を先に読むべきやった?なんか本作で言われてることは、そのまま『正欲』でひっくり返すための壮大な前振りやったんかと錯覚するほど。それ程『正欲』の主張が強すぎて、ちょっと本作の登場人物たちがチープに見えた。
YouTubeと映画という、動画像という同じ表現方法を使っていても全く異なる製作のアプローチを対比させてるのは見事やった。結局大事なのは自分が良いと思ったものを信じ世に出すというプロセス、こう書くとなんか野暮ったいけど、そこに持っていくまでの登場人物たちのそれぞれの正義が光っててまさに『スター』という感じ。ちょうどこないだ『TENET』を観て、細部までのこだわりに感銘を受けたとこやったんもシンクロしてよかった。