昨日ダラダラPCしてたら昔のブログが出てきて、2018年ごろになんでもないことをそれでもほぼ毎日書いてて割といいなと思ったので、しばらく高頻度で日記を付けてみよう(毎年挫折するが)。
今年一発目に読んだ本は一穂ミチさん『光のとこにいてね』。
一昨年読んで度肝抜かれた『スモールワールズ』で知った著者、他著書も良いとの噂だが、聴いてるpodcastで2022ベストに入ってた本書を購入。ジャンル的にはシスターフッドというよりはガールズラブに近い、BLで一世風靡した著者からすると得意分野なのかな?な小説。
タイトル勝ち!「光のとこにいてね」は、待ち合わせとかで使う「あったかくして待っててね」の子どもバージョン。「とこ」という話し言葉が美しさをより際立たせてて素晴らしい。中身自体も2人の少女が徐々に成長してく2章までは、適度な不穏感と気持ち悪さを帯びつつ、特に果遠という主人公のキャラ立ち方がめちゃ魅力的で、ラブストーリーともミステリーとも取れる内容でぐいぐい読めた。ただ2人が大人になってからの3章は、かなり分量ある割にその2つの要素がどっちつかずのまま、むしろ言葉や情景の美しさが強調されるような印象。勿論素晴らしいんやけど、個人的に著者には「おおおそうくるか、、」的展開を求めてしまってたので若干物足りなさを感じた。『スモールワールズ』から入った故の弊害な気がする。とは言えあのミステリーを描いた著者と同一人物とは思えない別世界の小説で、そこを考えると見事な憑依っぷり。