bookworm's digest

主に本についてのレビューや、、、その他

記事一覧 ブログ内ランキング 本棚

2015/09/20 『孤独か、それに等しいもの』 / 大崎義生
2015/09/17 『今日を歩く』 / いがらしみきお
2015/09/16 『ケンブリッジ・クインテット』 / ジョン・L・キャスティ
2015/09/06 『裸でも生きる2』 / 山口絵理子
2015/09/02 『数学的にありえない(下)』 / アダム・ファウアー
2015/08/30 『だから日本はズレている』 / 古市憲寿
2015/08/28 『数学的にありえない(上)』 / アダム・ファウアー
2015/08/18 『僕は問題ありません』 / 宮崎夏次系
2015/08/16 『世界の終わりと夜明け前』 / 浅野いにお
2015/08/13 『ワイフ・プロジェクト』 / グラム・シムシオン
2015/08/13 『伊藤くんA to E』 / 柚木麻子
2015/07/30 『断片的なものの社会学』 / 岸政彦
2015/07/25 『雨のなまえ』 / 窪美澄
2015/07/22 『愛に乱暴』 / 吉田修一
2015/07/19 『ナイルパーチの女子会』 / 柚木麻子
2015/07/15 『ひらいて』 / 綿矢りさ
2015/07/13 『るきさん』 / 高田文子
2015/06/24 『装丁を語る。』 / 鈴木成一
2015/06/16 『春、戻る』 / 瀬尾まいこ
2015/06/13 『かわいそうだね?』 / 綿矢りさ
2015/06/12 『未来国家ブータン』 / 高野秀行
2015/06/09 『存在しない小説』 / いとうせいこう
2015/06/02 『帰ってきたヒトラー』 / ティムールヴェルメシュ
2015/05/31 『流転の魔女』 / 楊逸
2015/05/21 『火花』 / 又吉直樹
2015/05/19 『あと少し、もう少し』 / 瀬尾まいこ
2015/05/17 『上野先生、勝手に死なれちゃ困ります』 / 古市憲寿、上野千鶴子
2015/05/02 『切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話』 / 佐々木中
2015/04/26 『恋するソマリア』 / 高野秀行
2015/04/25 『アル中ワンダーランド』 / まんしゅうきつこ
2015/04/23 『レンタルお姉さん』 / 荒川龍
2015/04/17 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』 / J.D.サリンジャー
2015/04/12 『しょうがの味は熱い』 / 綿矢りさ
2015/04/07 『ペナンブラ氏の24時間書店』 / ロビン・スローン
2015/03/26 『せいめいのはなし』 / 福岡伸一
2015/03/25 『やりたいことは二度寝だけ』 / 津村記久子
2015/03/21 『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか(下)』 / 増田俊也
2015/03/14 『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか(上)』 / 増田俊也
2015/03/06 『元職員』 / 吉田修一
2015/02/28 『黄金の少年、エメラルドの少女』 / Yiyun Li
2015/02/23 『太陽・惑星』 / 上田岳弘
2015/02/14 『迷宮』 / 中村文則
2015/02/11 『僕は君たちに武器を配りたい』 / 滝本哲史
2015/02/08 『斜光』 / 中村文則
2015/02/04 『この人たちについての14万字ちょっと』 / 重松清
2015/01/27 『名もなき孤児たちの墓』 / 中原昌也
2015/01/18 『満願』 / 米澤穂信
2015/01/15 直木賞
2015/01/15 『Hurt』 / Syrup16g
2015/01/14 『地下の鳩』 / 西加奈子
2015/01/10 『きょうのできごと』 / 柴崎友香
2015/01/05 『月と雷』 / 角田光代
2015/01/02 『カワイイ地獄』 / ヒキタクニオ
2014/12/31 『死んでも何も残さない』 / 中原昌也
2014/12/30  2014年ベスト
2014/12/18 『サラバ!下』 / 西加奈子
2014/12/13 『サラバ!上』 / 西加奈子
2014/12/12 『できそこないの男たち』 / 福岡伸一
2014/12/4 『ザ・万歩計』 / 万城目学
2014/12/1 『ぼくには数字が風景に見える』 / ダニエル・タメット
2014/11/25 『アズミ・ハルコは行方不明』 / 山内マリコ
2014/11/19 『勝手にふるえてろ』 / 綿矢りさ
2014/11/13 『ジャージの二人』 / 長嶋有
2014/11/6 『8740』 / 蒼井優
2014/11/5 『計画と無計画のあいだ』 / 三島邦弘
2014/10/31 『問いのない答え』 / 長嶋有
2014/10/29 『ジュージュー』 / よしもとばなな
2014/10/20 『Bon Voyage』 / 東京事変
2014/10/17 『女たちは二度遊ぶ』 / 吉田修一
2014/10/15 『カソウスキの行方』 / 津村記久子
2014/10/10 『69(シクスティナイン)』 / 村上龍
2014/10/3 『論理と感性は相反しない』 / 山崎ナオコーラ
2014/9/28 『最後の家族』 / 村上龍
2014/9/25 『グラスホッパー』 / 伊坂幸太郎
2014/9/23 『エヴリシング・フロウズ』 / 津村記久子
2014/9/13 『神様のケーキを頬ばるまで』 / 彩瀬まる
2014/8/23 『西加奈子と地元の本屋』 / 西加奈子・津村記久子
2014/8/10 『蘇る変態』 / 星野源
2014/8/4  『ジョゼと虎と魚たち』 / 田辺聖子
2014/7/31 『マイ仏教』 / みうらじゅん
2014/7/23 『オールラウンダー廻』 / 遠藤浩輝
2014/7/17 『ゴールデンスランバー』 / 伊坂幸太郎
2014/7/16 『百万円と苦虫女』 / タナダユキ
2014/7/8  『人生エロエロ』 / みうらじゅん
2014/6/28  駄文・本を読まない場合
2014/6/8  『平常心のレッスン』 / 小池龍之介
2014/6/5  『僕らのごはんは明日で待ってる』 / 瀬尾まいこ
2014/5/27 『泣き虫チエ子さん』 / 益田ミリ
2014/5/25 『動的平衡2 生命は自由になれるのか』 / 福岡伸一
2014/5/14 『春にして君を離れ』 / アガサ・クリスティー
2014/5/9  『統計学が最強の学問である』 / 西内啓
2014/5/1  『不格好経営』 / 南場智子
2014/4/27 『きみの友だち』 / 重松清
2014/4/22 『善き書店員』 / 木村俊介
2014/4/15 『人生オークション』 / 原田ひ香
2014/4/8  『疲れすぎて眠れぬ夜のために』 / 内田樹
2014/4/1  『戸村飯店 青春100連発』 / 瀬尾まいこ
2014/3/28 『完全なる証明』 / Masha Gessen
2014/3/22 『渾身』 / 川上健一
2014/3/16 『憂鬱でなければ、仕事じゃない』 / 見城徹、藤田晋
2014/3/12 『恋文の技術』 / 森見登美彦
2014/3/6  『国境の南、太陽の西』 / 村上春樹
2014/2/28 『動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか』 / 福岡伸一
2014/2/23 『雪国』 / 川端康成
2014/2/17 『ロマンスドール』 / タナダユキ
2014/2/15 『それから』 / 夏目漱石
2014/2/11 『悩む力』 / 姜尚中
2014/2/5  『暗号解読<下>』(1) / Simon Lehna Singh
2014/1/31 『暗号解読<上>』 / Simon Lehna Singh
2014/1/26 『脳には妙なクセがある』 / 池谷裕二
2014/1/19 『何者』 / 朝井リョウ
2014/1/15 『ポースケ』 / 津村記久子
2014/1/13 駄文・2013年と2014年の読書について
2014/1/8  『×と○と罪と』 / RADWIMPS
2013/12/29  2013年ベスト
2013/12/23 『骨を彩る』 / 彩瀬まる
2013/12/18 『愛を振り込む』 / 蛭田亜紗子
2013/12/11 『あなたの前の彼女だって、むかしはヒョードルだのミルコだの言っていた筈だ』 / 菊池成孔
2013/12/4 『円卓』 / 西加奈子
2013/11/26 『暗い夜、星を数えて』 / 彩瀬まる
2013/11/24 『お父さん大好き』 / 山崎ナオコーラ
2013/11/16 『BEST2』 / TOMOVSKY
2013/11/10 『人のセックスを笑うな』 / 山崎ナオコーラ
2013/11/9 『困ってるひと』 / 大野更紗
2013/11/4 『ジ・エクストリーム・スキヤキ』 / 前田司郎
2013/11/3 『こころの処方箋』 / 河合隼雄
2013/10/27 『朗読者』 / Bernhard Schlink
2013/10/24  駄文・フーリエ変換について
2013/10/16 『ノーライフキング』 / いとうせいこう
2013/10/11 『東京百景』 / 又吉直樹
2013/10/7 『社会を変える驚きの数学』 / 合原一幸
2013/10/4 『楽園のカンヴァス』 / 原田マハ
2013/9/29 『ともだちがやってきた。』 / 糸井重里
2013/9/28 『若いぼくらにできること』 / 今井雅之
2013/9/21 『勝間さん、努力で幸せになりますか』 / 勝間和代 × 香山リカ
2013/9/17 『シャッター商店街と線量計』 / 大友良英
2013/9/8  『ハンサラン 愛する人びと』 / 深沢潮
2013/9/7  駄文・読書時間について
2013/8/31 『幻年時代』 / 坂口恭平
2013/8/26 『人間失格』 / 太宰治
2013/8/21 『天国旅行』 / 三浦しをん
2013/8/17 『野心のすすめ』 / 林真理子
2013/8/7  『フェルマーの最終定理』 / Simon Lehna Singh
2013/8/4  『本棚の本』 / Alex Johnson
2013/7/31 『これからお祈りにいきます』 / 津村記久子
2013/7/26 『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』 / 山田詠美
2013/7/20 『殺戮にいたる病』 / 我孫子武丸
2013/7/15 駄文・どんでん返しミステリーについて
2013/7/15 『ツナグ』 / 辻村深月
2013/7/11 『岳物語』 / 椎名誠
2013/7/9  『黄金を抱いて翔べ』 / 高村薫
2013/7/2  『工場』 / 小山田浩子
2013/6/25 駄文・スマートフォンの功罪について
2013/6/22 『ぼくは勉強ができない』 / 山田詠美
2013/6/15 『少女は卒業しない』 / 朝井リョウ
2013/6/12 『死の壁』 / 養老孟司
2013/6/7  『卵の緒』 / 瀬尾まいこ
2013/6/6  『一億総ツッコミ時代』 / 槙田雄司
2013/5/28 『うたかた / サンクチュアリ』 / 吉本ばなな
2013/5/24 『ルック・バック・イン・アンガー』 / 樋口毅宏
2013/5/20 『クラウドクラスターを愛する方法』 / 窪美澄
2013/5/17 『けむたい後輩』 / 柚木麻子
2013/5/13 『あの人は蜘蛛を潰せない』 / 彩瀬まる
2013/5/10 駄文・本と精神について
2013/4/30 『想像ラジオ』 / いとうせいこう
2013/4/22 『あなたの中の異常心理』 / 岡田尊司
2013/4/10 『千年の祈り』 / Yiyun Li
2013/4/5  駄文・文学賞について
2013/3/31 『今夜、すべてのバーで』 / 中島らも
2013/3/22 『何もかも憂鬱な夜に』 / 中村文則
2013/3/13 『生物と無生物のあいだ』 / 福岡伸一
2013/3/10 駄文・紙と電子について
2013/3/2  『ウエストウイング』 / 津村記久子
2013/2/24 『ブッダにならう 苦しまない練習』 / 小池龍之介
2013/2/16 『みずうみ』 / よしもとばなな
2013/2/8  『何歳まで生きますか?』 / 前田隆弘
2013/2/3  『ワーカーズ・ダイジェスト』 / 津村記久子

工事中…

ブクログというサイトで読んだ本のログをつけています。
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羊と鋼の森

 

羊と鋼の森

羊と鋼の森

 

 

羊と鋼の森』    /    宮下奈都

 

★    ×    83

 

内容(「BOOK」データベースより)
ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。

 

今年自分が読んだ本を振り返ると、ちょっと趣味に傾倒しすぎで、「これ読んだ?」と人と読書体験を共有できる本が少なかったので、

本屋大賞・映画化決定と華々しく売れた本書を読んでみました。初の宮下奈都さん。

 

主人公はピアノの調律師。

三浦しをんさんの「ニッチな職業小説」でもこれまでなかった分野の話で、あらすじとしては素人の主人公が調律の世界に出会い、素晴らしい師とピアニストに出会い、

苦労を重ねながらも己の意思に素直に、メキメキと成長していく物語です。

 

初の宮下奈都さんがこうなのか、

それとも調律という、それだけで繊細さをイメージする題材なのかは分かりませんが、

 

終始、情景描写も心情描写も美しく、比喩でいうと水のように、擬音で言うと「キラキラ」みたいな世界観でした。

ただ、私の心が汚れているためか、その世界観に少し胸焼けしてしまいました、、。

 

例えば、和音という少女が主人公の事務所でピアノを弾くシーン、

主人公は彼女の奏でる音に驚きや感動を覚えるという、多分映画でも泣かせにかかるであろう、作中のハイライトの1つと思いますが、

そこでの心情描写が(言葉が悪いですが)あまりに綺麗過ぎて、主人公が感じたその「ビビビッ」と背筋震えるような感動が、私のような人間には伝わってきませんでした。

書き手によって如何様にもできるシーンなので、単に私が著者の文体が好きでなかっただけなのですが。(まあ又吉さんに言わせると、理解できない私の瑕疵です。。)

 

ここまでの高評価を得ている小説を全く楽しめなかったのは、原田マハさんの『楽園のカンバス』を読んだ時もそうでしたが、

おそらく私、女性作家は好きでも、少しお年を召した方の文章は合わないのかも。。(U40くらいだと好きな作家さんいっぱい思いつきますが)

 

自分の好みを再確認した読書になってしまいました。次は恩田陸さん行くか、、

 

 

悲しみの忘れ方 Documentaryof 乃木坂46

 

 

 『悲しみの忘れ方』   /    乃木坂46

 

内容(「Oricon」データベースより)
結成3周年を迎え、着実に知名度をあげてきた美少女アイドルグループ・乃木坂46。だが今までその舞台裏の姿はほとんど表には出てこなかった。そんな彼女たちの素顔に初めてスポットが当てられた、ドキュメンタリー映画。密着取材で初めて明かされる幼少時代、オーディションを受けた本当の理由、秘密の場所と時間…。正統派美少女グループ乃木坂46の真実がここにある!完全生産限定盤のBlu-rayコンプリートBOX。

 

 

かれこれ4年ほど、バナナマンTBSラジオバナナムーンGOLD』を聴いていますが、

まあ聴いている方は分かると思いますが、バナナマンてホント、いい〜感じなんですよね笑

2人の仲の良さとか、日村さんの信じられない芸達者さとか、設楽さんの優しいイジメとか、2人のダベリをどれだけ聴いていても飽きないのは本当にすごいと思います。

んで、そんなラジオで月に一回くらいは必ず話題になるのが、バナナマンが長年一緒に番組をやっている乃木坂46

ラジオで初めて乃木坂を知ったのは多分「ひむたんビーム」というコーナーだったと思います。

んで、話題の彼女たちは一体何なんだということで、今年に入って初めてバナナマンが司会の『乃木坂工事中』を試しに観てみたのですが、そこからじわじわと番組にハマってしまい、

気づけば乃木坂の文字を見るとオッと思ってしまう自分がいて、

んで、

今回とうとうドキュメンタリー映画を観てしまいました。つまり初めてお金を落としました 笑

(ネットで調べると、どうやらバナナマン→乃木坂にハマる流れはかなり多いそうです笑)

 

 

本作はデビュー前からオーディション、そしてデビューし、そこからは怒涛の勢いで世の中に出て行かざるを得なくなった彼女たちを数年間追ったものです。

世の中に完全に認知されてからの彼女たちしか知らない私からすると、当時の彼女が「ただ学校に行きたくなかったから」「お金がなかったから」「家を出たかったから」「母親が応募したから」などという理由の普通の女の子だったことがまず驚き。

それで受かってしまい、にわかに寮やホテルでの缶詰め生活とレッスン、それで数か月後にzeppを埋めるという流れ、

こんな速度で変わる状況なんて、普通に生きててそうないでしょう。それを10代20代で経験するという精神状態って一体。。

 

特に前半はその色が濃く、彼女たちのあか抜けないボヤボヤした感じが続くのですが、この辺で最も印象が変わったのが、デビューから数作センターを務め、AKBとの兼任で話題にもなった生駒里奈さん(乃木坂工事中を観る以前に、私が顔と名前を認識していた唯一の乃木坂メンバーでもあります)。

ニワカな私は基本的に乃木坂工事中の中の乃木坂しか知らなかったので、生田絵梨花松村沙友里秋元真夏といったバラエティ力のあるメンバーに注目が行ってしまいがちで、生駒さんについてはあまり知りませんでした。

 

ただ、本作の前半でデビュー間もない乃木坂が、AKBと同じ舞台(つまりドアウェイ)に立たされデビュー曲を歌わせれる場面があるのですが、

そこでセンターとなった生駒さんが、AKBのファンに向かって涙を堪えながら「認められる存在になりたい」と話すシーン、

私は涙を堪えきれず「認められる存在になったね!」と思いながら観ていました笑

 

彼女もまた他のメンバーのように、過去イジメられていた自分を変えたい変えたいと思って出てきている一人で、決してセンターに相応しい人間ではないと葛藤を抱えながらも、

上記の場面の前後で彼女の覚悟とかプライドの高さとかが出まくっていて、ここが私なりのハイライトでした。完全に見る目変わりました。

 

 

あと(すいませんオジサンがアイドルについてダラダラ語って)西野七瀬さんという、おそらく今1、2を争う人気らしいメンバーの1人がいるのですが、これまた全く注目していなかったのですが、

あまりヤル気のなさそうに見える彼女が

「チャレンジすることが良いと気づいた。

チャレンジして、ああこれは出来た。ああこれは出来なかった。

と、分かるのが嬉しい。」

 みたいなことを言ってる場面があって、何か自分に置き替えて妙に元気もらいました。笑

 

ということで、これまで失礼ながらバナナマンのおまけ程度に認知していた乃木坂ですが、本作を観てヲタの入り口に立つことくらいはできたかもしれません。笑

乃木坂知らない人も、デビュー時の生駒さんの佇まいだけは是非観てほしいと思います。

ユリイカ 2016年6月号

 

 

ユリイカ 2016年6月号 特集=日本語ラップ

ユリイカ 2016年6月号 特集=日本語ラップ

 

 

 

ユリイカ 2016年6月号 特集=日本語ラップ

 

(内容紹介)
独自の発展を遂げる『日本語ラップ』の魅力に多方面から迫る!!1970年代初頭にアメリカで生まれたヒップホップ。 日本におけるヒップホップの起源のひとつといわれる、 いとうせいこう&タイニー・パンクス『建設的』(1986年)から30年、 様々な歴史の分岐点を超えて着実に深化/進化を続けてきた。 『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系列)番組開始を契機に、 ここにきて更に熱狂的な広がりをみせる『日本語ラップ』の魅力に迫る。

 

MCバトル史から読み解く 日本語ラップ入門 - bookworm's digest』を読んで以降、日々のルーティンに「ネットでフリースタイルの動画を観る」という行為が新たに追加されました。
(特に出勤前、大阪駅から会社までの乗り換えの電車で観ることで、会社着いた頃にはバイブス満タンな自分がいます笑)

本当に様々なラッパーが居て全然追いきれないのですが、毎日観ていると何となく詳しくなった気になったので、読み物としての金字塔・ユリイカさんの日本語ラップを特集した本書を買ってみました。
が、やはり半分も理解できず、、物事を面だけでなく、奥行きまで捉えることは相当な勉強量が要りますね、、

 


本書のモチベーションは、昨今abemaTVで人気に火がついた「フリースタイルダンジョン」を餌に、様々なラッパー(及び関係者の方々)にこの頃の盛り上がりどう思いますか?とインタビューしたもの。
メンバーもいとうせいこうZeebra、般若、漢、DOTAMAといったフリースタイルダンジョンお馴染みのメンバーもいれば、Kダブシャイン、ANARCHYといった重鎮ぽい方も出てきて、
しかも皆さん2万文字くらいのロングインタビューなので読み応えガッッツリ!!
個人的には漢さん、バトルではイマイチ凄さを知り得なかったのですが、ANARCHYとの対談は凄く理知的で聡明な印象に変わりました。

 

例えば『フリースタイルダンジョン』が始まって色々揚げ足取りとかいちゃもんつけてくるやつらもいるけど、俺からすれば「お前らが聴かなくても聴く人が増えたんだからいいんだよ、バーカ」って感じ。

 

あとインタビューではないですが、韻踏み夫さんというラップブロガーさんの『ライマーズ・ディライト』という記事がとても面白かった。
単に韻の文字数や回数が多いだけでなく、「質の良い韻」とは何か、をガッツリと書いています。
参照としてNORIKIYOの『何かが変』の以下一節を載せているのですが、

俺の眼鏡なら半端じゃねえ もし狂ってんじゃ眼科だね?
イデアなければかっぱらえ? じゃそいつらジェノサイド殺っちゃだめ?
じゃダサく踏んでみる「真っ赤な目」 こんなんで良ければかっぱらえ

語尾を「a -a a e」で繰り返し踏んでて上手いなぁって字面だけ見ると思うのですが、

「真っ赤な目」が眼鏡や眼科の類縁性から来ていること、
更にはマリファナに関する隠語であること、

そういった、単純に音としての韻だけじゃ語られない上手さみたいなものをこの記事で紹介しています。

 


んで、無知な私が今回初めて知ったのがKOHHというラッパー。

本人のインタビューも収録されていますし、何人かのライターさんが「なぜKOHHは良いのか?」みたい記事を書いています。

佐藤雄一さんの『なぜ貧しいリリックのKOHHをなんども聴いてしまうのか?』という記事に「YouTubeでPVを見ればわかる」と書いてあったのでこれから勉強しようと思います。

(全身刺青だらけで「休み時間は彼女とセックスばっかしてた  理由はない   やりたいから」みたいに歌ってるのだけ観ました笑 日本語ラップ奥が深い・・)

 

降伏の記録

 

降伏の記録

降伏の記録

 

 



『降伏の記録』    /    植本一子

 

★    ×    96

 

内容(「BOOK」データベースより)
末期癌の夫は手術によって一命をとりとめたが、半年後に転移がみつかる。繰り返される入退院のなかで育っていく子どもたちと、ときおり届く絶縁した実家からの手紙。そしてある日、わたしは夫との間に、決定的な“すれ違い”があることに気がついたのだ…。生きることの痛みと歓び、その先に拡がる自由を鮮やかに描く「生」の記録。

 

東京の友人に頼み込んで、名前入りのサイン本購入。

しばらく執筆活動を休むそうなのでこれが最後かもしれない、と不安と期待モリモリで読みましたが、本当に素晴らしい読書体験でした。

西加奈子さんの『サラバ!下 - bookworm's digest』読んだ時もそうでしたが、一人の文筆家が作品を通じて「私は書きたいこと、書ききった!!!」と感じさせてくれる作品でした。

また、個人的にエッセイでそれを感じたのは初めてでした。

 

家族最後の日 - bookworm's digest』から引き続き、旦那であるECDが癌に苦しむ描写、二人の娘を抱え日常に苦しむ描写が多い著者視点のエッセイです。

前提としてエッセイ、なので基本的には著者植本さんが「なにを買った、どこへ行った」という事実ベースの文字量多めで、合間合間に心情描写が挟まれているという構成なのですが、

前者の事実ベースの文章、これがまずかなり面白いというのが今までの植本作品と違うところでした。

かなわない - bookworm's digest』も『家族最後の日 - bookworm's digest』も、印象に残っているのは「そこまで言うかよ一子さん!」という、著者のオープン過ぎる心情描写の怖いもの見たさ、というのがどうしてもあるのですが、

本書はそこ以外の日常描写が本当に上手くて、写真家でなく作家としての表現力も広がっているような印象を受けました(だから欲を言えばもっと書いてほしい、、)。

 

んで一方の心情描写、これまでの作品同様オープンな植本さんが見られますが、

今回、最後の数十頁に「白いページ」として記された文章、これが槍のように降り注ぐもので、もう既に物議を醸しているだろうし、これまでのファンを裏切る、いくとこまでいってるものでした。

けれど私にとってはこの数十頁が、これまで30年生きてきて人並みに読書してきたけれど、ここにきて読書に対する新たな概念を植え付けてくれるようなものでもありました。

 

 

植本さんは、旦那であるECDに対し、

いなくなってほしい

と思っていることが書かれています。

それまでも別の男と寝たり理不尽な要求を押し付けたりと、スレスレアウトな妻っぷりが散々出てきたその後で、いなくなってほしいと思っている自分の感情、そしてその事実をECD本人に打ち明けたことが書かれています。

 

それまでは貪るスピードで読んでいた私でしたが、この章はすぐには消化し切れずページをめくる手が止まりましたし、「それは違うだろ一子!」と憤りも感じましたし、思わずアマゾンのレビューやツイッターで調べましたし、

とにかくこれまでの熱を裏切りかねないものだったので驚きました。

 

けど時間を置いて冷静に、やっぱりこの数十頁は素晴らしいと感じたのは、

植本さんの作品は一貫してそうですが、

人が言葉に表せない心情、

或いは言葉に出したとしても世の中には届かない立場、

それを、作家という世の中に届けられる立場である植本さんが言葉に表して世の中に届けている、

そこに大きな意味があるのだ、と思えたからです。

川上未映子さんの『きみは赤ちゃん - bookworm's digest』もそうでした。

特にエッセイは人間そのものを描くジャンルだから、フィクションである小説よりも圧倒的に重みがある一方で、

作家の方はこれからも人に見られながら読まれながら生きていくから、どうしても取り繕って良い格好した自分をエッセイの中で味付けてしまうのかなと素人ながらに思うのですが、

本作のラスト数十頁はそういった人の目、これからの見られ方、それを越えて出てきた言葉のように感じました。

だからこそ、(作中に出てくる周囲の友人も言っていますが、)植本さんの作品に救われる読者はたくさんいると思います(しかもその、救われ方というのは「泣いてすっきり!」とかいう短絡的なものじゃなくって、なんと言うか生活丸ごと変えてくれるような重さ)。

 

 

本作だけを読んでも、著者のすごさ・この作品のすごさは十分世の中に届くのではと思います。というか届け!!みなさん、植本さんに是非是非濡れてほしいと思います。

夜を乗り越える

 

夜を乗り越える(小学館よしもと新書)

夜を乗り越える(小学館よしもと新書)

 

 



『夜を乗り越える』    /    又吉直樹

 

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内容(「BOOK」データベースより)
芸人で、芥川賞作家の又吉直樹が、少年期からこれまで読んできた数々の小説を通して、「なぜ本を読むのか」「文学の何がおもしろいのか」「人間とは何か」を考える。また、大ベストセラーとなった芥川賞受賞作『火花』の創作秘話を初公開するとともに、自らの著作についてそれぞれの想いを明かしていく。「負のキャラクター」を演じ続けていた少年が、文学に出会い、助けられ、いかに様々な夜を乗り越え生きてきたかを顧みる、著者初の新書。

 

小説家『火花 - bookworm's digest』『劇場 - bookworm's digest

エッセイスト『東京百景 - bookworm's digest

の又吉さんを知り、本作は初の新書。

とは言え読んだ感じはほぼほぼエッセイ。そして、テレビや雑誌などで又吉さんが語る本への熱とかを知ってる人であれば特に新しい発見もない、いつもの又吉さんそのものな内容ですが、

何度同じようなことを言われてもやっぱりサイコー!「なぜ本を読むのか」、その問いに真摯に向き合ってる姿を見て、改めて本の素晴らしさを確認できた作品でした。

 

本書は要所要所で又吉さんのレビュー(中村文則さんや西加奈子さんが出てきて個人的にはそれも楽しめました)を挟みながらも、基本的には又吉さんが本に救われたということ、そしてだからみんなにももっと本を読んでほしいということ、そこに繰り返し言及しています。

又吉さんは芸人なので自分の体験なんかを面白く世に伝えるのが当たり前ですが、本書は新書ということもあり、そこをボカさずドストレートに表現しているのがとても良かったです。

変な人間に生まれてきてしまった。もうどう生きていったらいいのかわかりませんでした。

でも本に出会い、近代文学に出会い、自分と同じ悩みを持つ人間がいることを知りました。それは本当に大きなことでした。

今の時代ネットがあるので、上のようなことに気づかされる媒体は別に何でもいいと思いますし、私も格安SIMに変えてから電車でお笑い見たりMV観たりして本を読む時間は減りつつありますが、

過去に又吉さんのように、私もまた自分の悩みを本の中に見つけたり、本の中から答えを見出したりした人間なので、こうやって又吉さんにまた本を読む喜びを説かれると、毎日毎日本をアクティブに読み続けていたあの衝動(いとうせいこう風に「読書の初期衝動」)が蘇って、ちょっと泣きそうになりました笑

 

あと又吉さんいいなぁていつも思うのが、基本的にすべての本を愛しているから、自分が楽しめなかった読者は本が悪いんじゃなく自分が悪いんだって考えるところ。

『火花』を書いてよりその気持ちが強くなったと言っています。

最初に読んだ『それから』は文字がすごく小さく感じた。言い回しも難しいし。これは最後まで読むのがしんどいなぁと思っていたのですが、他の本を百冊ほど読んで戻ってきた時、全然文字が小さくなかった。本に慣れたのでしょう。近代文学の言い回しや表現に慣れた。理解できることが嬉しい。「おお、読めるぞ!」と興奮しました。

(中略)わからないことはおもしろくないことではないんです。簡単なことを難しくしたり複雑にする必要はないですが、複雑なことを簡単にして理解するよりも複雑なことを複雑なまま理解できた時の方がよりおもしろいと僕は思っています。

本の残念なところは、お金と時間を掛けて読み切った結果「つまらんかった」となることで、それに怯えて確実に評価を受けたものだけを手に取ったりしがちなのですが、又吉さんはその経験を自分の未熟さに変換して、

だから全ての読書を楽しめるんだろうなと感心しました。

なんか社会人になって勉強量も増えて、本の量より質を求め出したあたりから1冊1冊への期待値が高くなってる感があってそれが嫌なんですが、

本書を読んで今一度、つべこべ考えずとりあえず雑に量を読むのもアリだなって思いました。

図書館で10冊くらい借りたろかな!今そんなモードです笑