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(内容紹介)
アホでも、地味でも、生きてゆけます。 昼は会社員、夜は小説家。“ハイブリッド・ワーカー”かと思いきや、超・庶民系芥川賞作家による、初のエッセイ集!
「本書のどうでもよさについて、自虐も言い訳もしない。何も残らないし、ひたすら地味で意味も無いけど、読んでる間少しらくになった、と感じていただければこれ幸いである。」(あとがきより)
検索が生きがい。文房具集めとハーブティーで日々を潤し、からあげ王子に想いを馳せ、ドラクエで自分の20年を振り返る……。 ささやかで、ちょっぴりおマヌケな出来事を綴る、“地味面白~い”脱力系エッセイ。
こないだの心斎橋のトークショーで、特にサイン会でもないのにサインしてもらった本。
「二度寝はまだできておりません」と書いてもらいました。
本書は津村さんがまだ会社員と小説家をパラレルに走らせていた時代のエッセイです。
電車でガッツリ読み込むようなものではないので、私は寝る前に1日3ツムラくらい摂取するペースで読み終えました。
一つ一つは2.5ペース程度、内容紹介文にもある通り、本当に「なにも残らない、読んでいる間だけ少し楽になった」と感じる内容です。
気になったことはすぐ検索する、初詣の場所に悩んでる、紅茶が美味しい、といった些細な出来事をツムラ節のちっちゃい皮肉を孕ませながら描いている。
津村さんの小説は正にこの「些細な出来事」にフィーチャーしたものが多いですが、言ってみれば本書は津村さんを主人公とした私小説でもあるかと思います。
寝る前のサプリとして家に一冊置いておくのがオススメです!