裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社BIZ)
- 作者: 山口絵理子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/10/01
- メディア: 単行本
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『裸でも生きる2』 / 山口絵理子
★ × 84
内容(「BOOK」データベースより)
小学校でイジメにあい、中学校になって非行に走り、偏差値40の高校から3ヵ月で慶應大学合格。途上国の貧困を救うためバングラデシュで起業。そしてエリコの次の挑戦はネパールだ!不可能は可能になる!涙と感動の実話!感動のベストセラー第二弾。
こないだミント神戸という商業ビルをぶらぶらしていると、以前から好きだった家具屋の跡地に、マザーハウスというショップが入っていることに気づきました。
「マザーハウス…?はて、どこかで…」と記憶を探っていると、私が大学1年の時に読んだ『裸でも生きる』という本の著者の山口絵理子さんが起業したブランドであることに気づきました。
個人的にいわゆるビジネス本を読んだ初めての経験だったので、こんなパワフルな若い女性が企業家として日本にいるのかと、ケツの青かった10年前の俺は感銘を受けたことを覚えています。
感慨深くなって思わず本書を手に取りました、その名も『裸でも生きる2』笑。
相変わらず綺麗な方だなーと表紙でうっとり。
前作から引き続き、山口絵理子が起業したマザーハウスを大きくしていく様を描いたエッセイ型の自己啓発。
前作では苛められていた学生時代から柔道に目覚めたこと、奮起して入った慶応大学時代から「アジア 最貧国」で検索してヒットしたバングラデシュに単身飛び、Made in バングラデシュブランドを立ち上げる為バッグ作りを始め、そして「マザーハウス」を創生したこと…辺りまでが描かれていたと思います。
記憶があいまいですが、バングラデシュ人に何度も裏切られ、工場閉鎖などの苦難を経て今に至る、的孤軍奮闘ぶりを覚えています。
んで、続編の本作も同様、今度は第2の拠点として選んだ「ネパール」で、またまた文化人類の違いに苛まれ、何度も「泣きそうになった」経験が描かれています(「泣きそうになった」というフレーズは、作中に100回くらい出てくる必殺フレーズです笑)
今回は出荷直前になって従業員に裏切られ、生産がストップしリリースがキャンセルされるという、読んでいても苦しい気持ちになるほど窮地に立たされている。
表紙から分かるように決して外見では見て取れないような経験を積まれた著者ですが、書かれる文章や状況は決して明るくなく、メディアイメージで「今を彩る社会企業家」とか言って美しくデフォルメされた姿とは異なる山口さんを知ることが出来ます。
あとがきにも書かれていますが、講演会などで接する若者の中に「とりあえず起業したい」と相談を持ち掛ける人は決して少なくないそうです。
勿論何も考えず大企業を目指すような若者よりは骨が太いのかもしれませんが、著者に言わせれば起業を甘く見ているとしかいいようがないでしょうね。
俺が代わりに言えます、「とりあえず裸に生きるをワンツー読め!」と。
マザーハウスはカバンに限らず、財布や定期入れもホントに素敵で惚れ惚れしました。
著者共々これからも一ファンとして応援し続けたいと思います。