『本棚の本』 / Alex Johnson
牛型、家型、木の枝、本で作られたもの、ななめ、逆さま、うねうね・・・等々、思わず「こんな本棚見たことない!」と唸ってしまう、デザイン性の高い本棚を集めた、珍しい「本棚資料集」。インテリアデザイナーをはじめ、書店、図書館、学校関係者、本好き、インテリア好き、プロダクトデザイナーなど、「本」に携わるすべての人の興味をかきたてる、斬新な内容。単なる本の収納棚を越えた、モダン・アート・インテリアの数々です。
(出版社からのコメント)
世界中の素晴らしい本棚を集めた写真集であり、点数付けは控えますが、個人的に「ぬおぉっ!」と声が漏れた作品たちを載せておきます。
『Ready Made』 / next architects
見えにくいですが、本棚の前面には100冊の古典作品の背表紙をあしらってあります。(『The Republic』『Les Miserables』など)
実際の本は、この背表紙を押して収納できるようになっています。
本を2,3冊しか持ってなくとも、物凄く読書家であるかのように見えるトリッキー作品!
『Shelflife』 / Charles Trevelyan
これまた見えにくいですが、構造内の右下にイスとテーブルを内蔵しています。
使用後は元に戻し、スペースを取らずすっきり整頓できるという至高のお洒落家具!
あとところどころ、棚が斜めになっている箇所がありますが、これは重力を利用してブックエンド要らずに本を固定できるという利点があるそうです。
間に挟まった本は極めて取りにくそうですが…、いや、トップデザイナーが言うんだから斜めが正しいんでしょう!
『Trick』
『Shelflife』に似た一体型家具ですが、こちらはよりコンパクトで実用的で、個人的に結構マジで欲しい笑。
ただ、他の作品もそうですが、要は非常に優れたアイディアから生まれたものであることに疑いはありませんが、実際はDo it myselfできるんじゃないかいうくらい、作りは簡単なものが多いです。
今の仕事行き詰まったら、ホームセンターでも行こうかしら…
『Lost in Sofa』 / 元木大輔
上記写真のように、クッションの間に本、あるいはカギやスマホを収納することができるソファ。
い、要らねぇ…!!笑
このソファを横切るたび、刺さった本にぶつかって落としてしまわないか気を付けなければいけない。
機能性じゃない、ただただ可愛いです。
『Juxtaposed Relilgion』
写真を見ても何がなんだか分かりませんが、本を取るとこんな感じ。
木の窪んだ部位に本を収納するシステムです。
計7冊しか入らず、しかも高さをピッタリにするためには、ある特定の本しか入れることができない。
その7冊とは何か?
上図7冊は「世界で最も影響力が強い宗教書」らしいです。
(『TAO TE CHING』(老子道徳経)、『Holy Bible』(聖書)などが見受けられます)
もはや本棚とは呼べない程使用目的が限定されていますが、コンセプトが非常に面白いです。
この本で紹介されている作品の中で最も好きです。
『Zjbtijbb』 / ジュリアン・ヴァン・フルツェン
これも『Juxtaposed Relilgion』同様、収納するべき本のサイズが完全に決められている、’非’実用的な作品。
ただコンセプトは作品タイトルに隠れていて、『Zjbtijbb』はオランダ語で
”Zet-je-boek-terug-in-je-boekenkast-boekenkast”
(『本を本棚の所定の位置に戻せ』)
の頭文字だそうです。
…なんてカッコいいんだ!本への愛が過ぎる故の産物です。
この他にもブッたまげる非実用家具が300頁に渡って紹介されています。
超面白いので、立ち読みだけでも是非!!
ちなみに著者Alexが本棚に関する定期的な記事(なんじゃそれ笑)を配信している
https://www.facebook.com/bookshelvesbook
も是非。