寝違えて首から背中にかけてずっと痛い。何をするヤル気も起こらん。ハン・ガンの『ギリシャ語の時間』を読んだ。
『菜食主義者』の著者。失語症の女性と、徐々に視力を失いつつある男性の話で、話の展開というよりは表現力だけで描き切るって感じの気概は、『菜食主義者』の怒涛の展開とはまた違うステージの作品やった。前半は各々の日常が別々に描かれてて若干飽きるものの、後半に2人が触れ合い始めてからは面白かった。一方は相手の顔をほとんど見えないまま話してて、もう一方は相手の顔は見えるものの、言葉を発せられないため相手の言葉に返せず黙っているだけというシーンが何とも切なかった。本作以降ハンガンの作風が少し変わった分岐点になってるらしく、次回以降の和訳も楽しみ。
あと奥さんが4月から少年事件関連の仕事に異動となったため、改めて『グッドウィルハンティング』を観た。
やはり名作、おそるべしマットデイモンの瑞々しさ。『インターステラー』で名もなき星で冷凍保存されてた彼とは違う。20年前の作品やけど今もガンガンに響いた。特にジョンウィリアムスの「相手から切り離されるのが怖いから、その前に相手を切り離す」というセリフがグッと来た。俺も飲み会とかで結構な頻度で「〇〇さんって人に興味ないですよね」て言われるが、そうそうコレ!と思いながら観てた。深入りすると依存してまうから深入りしない、表面上で上手く付き合うってゆうクセは昔から変わらん。自分をマットデイモンに置き換える程おこがましくないけど、誰しも似たような感覚はあるんちゃうやろかと思った。将来子どもとも一緒に観たい映画。