- 作者: プチ鹿島
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2014/08/06
- メディア: 新書
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内容(「BOOK」データベースより)
「プロレスを見ることは、生きる知恵を学ぶことである」―。著者が30年以上に及ぶプロレス観戦から学びとった人生を歩むための教養を、余すところなく披瀝。今もっとも注目すべき文系芸人による初の新書登場。90年代黄金期の週刊プロレスや、I編集長時代の週刊ファイトなどの“活字プロレス”を存分に浴びた著者による、“プロレス脳”を開花させるための超実践的思想書。
情報溢れるこの時代に、本人についてはほぼ耳(ラジオ)からの情報しかなく、動いているのもほとんど見た事がないという稀有な方ですが、ラジオで知った膨大な知識やプッと吹き出してしまう小ネタ、そして魅力ある哲学にすっかり虜になって、今一番直で会いたい有名人の一人でもあります。
ラジオを毎度聞いている身からすると特に目新しい内容はありませんでしたが、プチ鹿島さんの素敵哲学を再認識できる期待通りのものでした。著者を知らない方に是非読んでいただきたい作品!
タイトルからするとプロレスファンのみ対象としたものかと思われるかもしれませんが、本書では『プロレス=曖昧なもの、グレーなもの』という広義の意味で位置付けられています。
プロレスとは「あれはヤオ | ガチ」という2値で片付けられないファジーな存在であり、白黒付けることが正義とされがちの現代の潮流とは異なるもの。
プチ鹿島さんはしきりにその曖昧さの大切さを強調しています。
実際、プチ鹿島さんは幼い頃からプロレスオタであり、週刊誌で最強と散々煽られ、満を持して来日した外国人プロレスラーが蓋を開けてみれば見事に残念な試合っぷりだったり、大一番で全く見当はずれの発言をするプロレスラーに「リアル笑ってはいけない」を強要されたりといった経験を通じて、物事を多面的に見ることを知り、現在の仕事にも繋がる意識を持っている。