GW後半、家族全員完全に風邪でダウンしたので、ひさびさに引きこもりでした・・
普段ほぼ稼働していないdTVで見逃していた邦画を!てことで、『告白』『凶悪』『百円の恋』を立て続けに観ました。
見事にすべて面白かった!!個人的には『百円の恋』が特に良かった。久々の映画もいいなぁ・・
観た順にレビューします。
湊かなえさんを知った本作、いつ読んだかなぁとmixi時代も振り返ってみると9年前、2008年12月30日に読んでいました 。
娘を殺された教師(松たか子)が、復讐のため犯人2人の給食にHIV患者の血を混ぜたことを告白するシーンから始まり、その後クラスメイトと周囲の人間が変わっていく様を描いたサスペンス。
内容はうっすらと覚えていましたが、映画も小説同様、とにかく第1章が衝撃的!
小説だと(レビューを振り返るに)第1章の衝撃ゆえに後半が薄くなっていましたが、映画でも最後のオチはインパクトの割に弱い感じが否めませんでした。
ただし小説と違いヴィジュアル面で、犯人の1人である少年B及び母親の木村佳乃が壊れる場面は、狂気じみていて非常に痺れました。
命の重さ、などストーリーに意味付けするような台詞がところどころあり、小説はどうだったのか忘れましたが、個人的には少年Bのシーンに代表されるような、ただただ狂気に満ち、人間の嫌ぁ~な部分を抉り取ったような湊かなえ節を全開にしてくれた方がより良かったかと思います。
実際に起きた 上申書殺人事件 - Wikipedia が基となった映画。
獄中の死刑囚(ピエール瀧)が告発した未解決の3つの殺人事件、これを編集部(山田孝之)が暴き、逮捕に至るまでを描いており、ノンフィクション好きな方には溜まらない作品と思います。
本作はとにかくとにかく、ピエール瀧、そして未解決事件のもう1人の首謀者であるリリーフランキーの怪演に尽きます。
ストーリーは山田孝之が事件を追う現在、そして2人が殺人を犯す過去を行き来して進んでいくのですが、殺人現場を描いた後者が徹底的にグロい。
似たような作品として園子温さんの 『『冷たい熱帯魚 [DVD]』のレビュー 園子温 (tacbonaldさん) - ブクログ 』がよく取り上げられていますが、あっちはかなりスプラッタに傾倒している一方、本作は外面のグロさよりも内面のグロさが際立っているように思いました。
グロって「怖いもの見たさ」以外に未だに意義を見出していないのですが、今回リリーフランキーの殺人風景があまりにイっていて、人の本質を描く材料としてグロの要素は必要なのかなぁとフワッと感じました。
まあ、これがノンフィクションであることが何よりの恐怖なのですが、、
役者も有名な方ばかり、演技もピカイチでただただ惚れ惚れしました。
主人公(安藤サクラ)は家族とうまくいかず、一人暮らしを始め、なかなか底辺の店員しかいない百円ショップに勤める。
そんな中近所のボクシングジムでトレーニングする男性(新井浩文)に興味を持ち、そこから主人公の人生が少しずつ変わり始めるというストーリー。
安藤サクラさんが日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を受賞した作品です。
個人的に安藤さんといえば 『『愛のむきだし [DVD]』のレビュー 園子温 (tacbonaldさん) - ブクログ 』での飛び抜けた存在感が印象的だったのですが、その印象を更新してくれるほど本作は安藤さんの素晴らしさ一色!(逆に言えばそれ以外のキャストほとんど印象無し!)
前半は安藤さん、それに百円ショップの店員たちの『コンビニ人間 - bookworm's digest』を彷彿とさせる燻りっぷりに、それはそれで知らない世界を見せつけられるようで興味深かったのですが(クソみたいな店員のレイプシーンはめっちゃイライラしましたし)、
後半以降、本当にさっきみた安藤サクラか?と疑うほどどんどん安藤さんの顔つき体つきが変化していき、 父親と居酒屋で笑うシーンなんかめっちゃ美人に見えて(失礼)、なんと見事な役作りなんだと感動しました。
最後なんてちょっとした青春ものだし(しかもエンディングがクリープハイプだし)、2時間弱なのに最初と最後で全く顔を見せてくれました。
いやぁ邦画面白いなぁ、、、!!そしてdTV、これまで全くほったらかしですみませんでした。。残り2日のGWで何を観ようか楽しみです。