繁延あずささん『ニワトリと卵と、息子の思春期』読了。
昔から気になってたものの読めてなかったが、島田さんの『電車の中で本を読む』内で紹介されてて背中を押され購入。著者の息子が小学生の頃、「ゲーム買ってくれないならニワトリ飼いたい」と言い出し、著者が明確に YES / NO 示せぬ間に息子は有識者から土地や食料や育て方に関し教えを乞うて周囲から固めていき、気づければ後は母親のGOサインだけ、という状況まで著者を追い詰める。結局飼うことになるのだが、そこからの著者含む家族みんなのニワトリに対する、というかもっと広い視野で言うと「タベモノ・イキモノ」に対する意識が変わっていく様はめちゃ面白かった。読んでて終始突きつけられるのは「自分の子どもにニワトリが飼いたいと言われたら飼いますか?」という問い。
妻にも聞いてみたがこたえはNO。俺も当然NO。「当然NOだな」と思った刹那、本作から何を学んだんだと自分にツッコミを入れて悲しくなった。自主性を重んじて子育てしたい、とか言葉ではいうけど実際想像すると途端に躊躇してまう。
ちなみに、作中ではグレースケールで添付されてる数々の写真たち、一部やけど婦人之友社のサイトやとカラーで見れる。めちゃ良い。。(特にニワトリの足を縛る息子の左手に血がついてる写真)
www.fujinnotomo.co.jp