武田砂鉄さん『偉い人ほどすぐ逃げる』読了
夏休みや保育園行事など、子どもが楽しみにしてた予定がコロナによりことごとく中止となり、
勿論世界的な未知なる流行、誰も答えを知らない中走ってる世の中においてはネガティブな変化にも腐らずに置かれた場所で咲こうとするマインドが大事と2年ほど誓ってはきたけど、
それにしてもさすがにこの国のトップ集団のズレ方は異常だと最近の菅さんの会見を機にイライラが抑えられなくなり、総選挙を前に何かしら考えねばと鼻息荒くして、まずはと手に取った武田砂鉄さん笑
今年5月初版やけど「文學界」の2016年頃の連載も集められてて、Jアラートや小池さんの満員電車ゼロ宣言、菅さんのパンケーキやNGT48山口真帆さんなど、コロナやオリンピックの無かった懐かしいトピックが語られてる構図が良い。東京オリパラなんかも2016年から著者はずっとその捻れた構造に批判を投げてて、でも結局「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証」として開催されたというオチに向かってしまったのがただ虚しい。コロナ禍に突入してようやく俺みたいな無関心野郎も政治に関心を持つようになり、民意を無視した地獄のニッポン機構にただただボーゼンとしてきたけど、著者のような方が何年も何年も「おかしい」と訴えかけてたんやなと今更知った。
著者は文中で何度も、批判の目を持つことが大切と主張してて、批判の目を持たずサードパーティの地位で腰据えちゃった著名人(具体的には糸井重里や佐々木俊尚といったほぼ日family)をバッサバサ切ってる。
冷静な自分、ウィットな自分、柔軟な自分、時代の半歩先を行く自分、それらをプレゼンし続けるために、政治に対して直接的な感情を見せないという選択肢を取り続けるセンスがものすごくダサい。
これは、、刺さるぅぅ〜、、。今までの俺正にそれ。いやもっと酷くて、無知を誤魔化して冷静な自分、動じない自分に変換して仮面を被ってるというクソう○こ状態。投票率を見ると多くの人がそうなのかも。てことはやぱこの本は広く読まれるべき、、!
本書に書かれる全てに対し肯定するわけではないし、作中で批判されてる上述するような方々の全面を否定するわけでもないけど(糸井さん×佐々木さんの対談はすごく好きでした)、
何度も言うけど「批判する目を持つ」ことの重要性は今年フェミ本読んできて感じてたことで、その極地にはやっぱ武田砂鉄さんが君臨してた、て感じ笑 『マチヅモ〜』も買って読もうと思います。