『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?』読了。
ライターの和田靜香さんが、『なぜ君は総理大臣になれないのか』のドキュメンタリーで有名な小川淳也さんにインタビューしたものを纏めた本。『なぜ君〜』は昨年観て面白かったので、個人的「政治をもっと知ろう元年」に相応しいタイトルかなと思い何気なく手に取ったけど、想像を遥かに超えて今の俺にフィットしたとても良い本でした。
理由は著者•和田靜香さんのスタンスにあって、和田さんは「何となく今の日本マズいが、どうマズいか言語化できずモヤる」もいう、正に俺にうってつけの状態から本書がスタートしてる。そこから夜中3時まで毎日国•政治•環境について勉強しまくって、それでも小川さんに追いつけず必死に食らいつく、、 本文にも出てきたけど、本を書く前の和田さんは政治について「思う」だけやったけど、インタビュー始めてからは「考える」にシフトしたという様にやられた。
思っている間は地中深く潜っていき、出口が見えず、暗闇の中でぐるぐる迷うだけ。でも考えることは、前を向いて解決策を探ることだ。
あとは本書が、小川さんを神様として和田さんが単なる伝書鳩となった曲がり本ではなく、部分部分で2人の折り合いがつかないままなのもとても良い。特に後半、今正に今日の食事すらままならぬ人々がいる中で、なぜ慈しみの言葉が政治家から出てこないのかを和田さんが問うシーンで小川さんが思わず泣いてしまうくだりは、和田さんのような良い意味で素人が政治家としてでなく人間としての小川さんに切り込まない限り決して出てこない面でとても感動した。そう、これよね知りたいの。塗り固めた言葉で煙に巻くのでなく、ヒトとしてマジでこの状況どう思てんのという泥臭さ。トップ方のココを掘り下げて欲しい。そうでないと俺みたいな奴が政治を考えるキッカケにもならん。
めちゃめちゃ読みやすくてオススメ!