日本列島に森喜朗旋風吹き荒れた今月、育休復帰した職場でもそれに近しいジェンダー差別を目の当たりにしてかなり萎えた。こうゆう時はホンマに働く気をなくす。いや、正確には、己のスキルUPのために働くという気は失われないが、「どちらかというと会社のためやなコレは」と思われる仕事に関してはホンマにモチベが下がる。復帰早々デッカイ口頭発表があり緊張してたが、モチベが下がってからは「ここでミスったところで、そもそもこの会社で出世なんかしたないしどうでもええわ」と割り切ってたら、肩の力が抜けて逆に良い発表となってしまった。
『赤いモレスキンの女』読了。ジャケランキング今年1位やけど中身も素晴らしい小説!
とある女性が路上で襲われハンドバッグを奪われる描写からスタート。あれ?ミステリー?と序盤思ったが、ジャンルとしては恋愛、、?に一応あたることが中盤以降分かる。ハンドバッグを奪われたロールという女性と、そのハンドバッグを別の日に別の場所で拾ったローランという男性の2者の視点から進む物語で、2者視点ゆえそれぞれの心情がすれ違っていく様が見えるのが面白い。特に良かったのは追うものと追われるものの立場が逆転するところ。中盤まではローランをロールを追う立場やったけど、後半に逆転したところはなぜか心温まった。多分後半にいくまでは、若干「ハンドバッグをヒントに女性を追いかけるヤバめな男」感がどうしてもあったからやと思う笑。いや、後半を迎えても尚その空気はあるんやけど、女性も男性を追いかけることですこしそれが和らいだ。
本の構成も上手い。特に章立てはされてないんやけど、2ページ間隔くらいに微妙な行間があり、この間の前後で視点が変わったり時間が経ったりするんで、結果的に章分けされてるようになっててとても読みやすかった。てかそう、本作、めちゃ読みやすいんやわ、それに驚き。ファンタジー調の物語からは間違いなく洋書臭プンプンやねんけど、リーダビリティという観点では和書レベルに高い。「洋書読みたいんやけど入門にオススメ本ある?」て誰かに聞かれた時本作を思い出そう。