僕のマリさん『書きたい生活』読了。
『常識のない喫茶店』の完結編として出されたらしい本作。喫茶店でのアルバイトを辞め、パートナーと暮らしながら物書きとして生活を営み出した20代後半から30代にかけての日記およびエッセイとなってます。
終始、心身・公私共に安定してる著者の姿があって、『常識の〜』や『まばゆい』で描かれていた、パンパンに膨らんだ不安が弾けて精神をやってしまった20代前半の描写を思い返すと、ああホントに抜け出したんだなぁという感慨がある。ただ、文学作品という観点ではやぱ前2作の、大小さまざまな気持ちを心の奥底まで探ってエグり出すような雰囲気が好きだったと読み手としてどうしても思ってしまった。生ぬるい、とまではいかなくとも、正直その辺にいる文章の上手いライターさん、、という感じ。。いやめちゃ失礼やな、すみません。もちろん読みやすい文章という時点で素晴らしいのですが。次単行本として何を書くんだろう?という不安と期待。
幸せなことも、腹が立って眠れないくらい嫌なことも、書くことで輪郭が見えてくる。そうやって自分の心に刻んでいく行為によって、社会に繋がろうもいしている。