『シェフたちのコロナ禍』読了。時代の変革をゆく生き証人、という観点で今読むべき一冊。
2020春の第一回目緊急事態宣言中に怒涛のように録られた、東京のレストランを経営するシェフ計34名のインタビューを集めたもの。3-5月に集めたものに加えて、全インタビュアー2020秋に2回目のインタビューも行われており、1回目の答え合わせをするような仕組みになってるところも面白い。
飲食店が感染源として槍玉に上がって(それは今もそうで)から、各人がどう考え行動に移したかが忌憚なく書かれていて、こういった文章はなかなか読めないと思う。そして興味深いのは、経営状態や家族、所在地の年齢層や感染症疫学などさまざまな観点から、休業を決めたりテイクアウトを始めたり普段通り営業したり、決断する道は種々あれど、皆さん自らの意志でアクティブに決めていってること。これはロクな補償もなく「そうせざるを得なかった」という政治の体制にまず問題があるんやけど、はなからもう期待せず、今手持ちの玉で何をどこまでできるかってとこを寝る時間削って考え抜いてる人が大半で、そこに心打たれた。去年から最寄駅の繁華街は場所によってホンマ対応がそれぞれあるけど、みっつ密に人入ってる店見るとやっぱウッとなる。けどそれらのバックエンドには、少なくとも経営者の方々がこうやって並々ならぬ努力と覚悟を持ってやってきた事実があるということは知っとかなあかんなと反省した。こうなるといろんな職種の方々のインタビュー集(プラス政治家の暴露本笑)を読みたくなってくる。
『さよならミニスカート』読了。っつっても2巻まで出たのち休載してるんで途中。
握手会で怪我を負わされた元アイドルが普通の学生に混じって生活する、ジェンダーゴリ押しの漫画。いろんな賞取ってるらしく、絵から想像つかない緻密な設計がなされてそうな漫画でかなり興味深く読んだが、まさか休載してるとは露知らず、2巻読み終わってからその事実を知ってショックを受けた、、再開待ツ!