GW明けてしばらくレビュー放置。
妻が育児休業から復帰し、5月から家族全員仕事|学校|保育園へ通い始め、時間に対する意識とイレギュラーに対応するための緊張感がグッと増した。
というか小学1年生って14時半とかに帰ってきちゃうのね。。5年間の保育園通いに慣れすぎたため、いい意味でも悪い意味でも割と放任な小学校スタイルにまだ慣れない。
とはいえ上の子は小学校+学童、下の子は保育園に今のところ体調も崩さず毎日通っていて助かる。(何なら妻が最も疲れている)
去年少し交流のあったC.A.Pという地域の団体が、連休中にZINE FESなるものを開催してることをTwitterで知って行ってみた。
正直舐めてたが、最新のIN/SECTSで出てた田岡さんご本人も来ていたりと、思ってたより賑わってた。
参加されてる人の中には、当然ZINEがどうこう以上に人脈を求めとる人もおったやろけど、その人脈作りのきっかけがZINEというのがエモい。
3冊購入。
・田岡和也さん / タイトル不明(大阪駅で突っ立ってる自分自身の写真をまとめたもの(笑))
・太田明日香さん / 『書くことについてのノート』
・アブ・ハニファさん / 『After School』
太田明日香さんは以前どこかの本屋でも見た気がする。ライターとしての苦悩を綴ったエッセイで、もともと好きだった「書く」という行為が、何故こうも私を苦しめるのかという、全サラリーマンに刺さる内容笑。苦しみながらも
出版に「労働」として携わることが嫌になっているんだと思います。じゃあ「活動」とすればどうか?それだけで生活できなくてもよそで「労働」してそのお金を「活動」資金に充てるなら満足できそうです。
と綴られた一節はクラった。俺自身ももう、今の会社/職業でこのまま行くのかとずっとモヤりながらここ数年生きてるが、結局生活を生計するための労働と、自分自身の興味を軸とした活動の2本柱が、精神的にも肉体的にも最も健全というか、自分にはフィットしてるのかなと思う。定性的には思ってたけど、本書で定量化された感じがした。
『After School』はこれまで読んだZINEの中でもトップクラスに良かったかも。というか、これぞZINE!これぞZINEの魅力!という、ZINEそのものの価値を感じた。
日本に興味を持っていたインドネシア人のウィチャックさんが、日本に来て職と家族を持ち暮らしていく様を、写真と短い文章でまとめたもの。装丁や写真はZINEの平均点を大きく超えるようなクオリティでまずそこにアガったし、特に写真のなかに現れるウィチャックさんやパートナー、子どもの様子が、異国の場所でささやかながら幸せに暮らしていることがダイレクトに伝わってくるようなものばかりでちょっと泣きそうになった。ZINEという形式でないとなかなかこんなとある人物のミニマルな姿は知れないだろうし、ドキュメンタリーなどでうまいことまとめられない生々しいままの表現、マジで見事やったしもっとこういうの読みたい。どうやらZINEフェスは割と高頻度で行われるそうなんで楽しみ!
あとは夏葉社の島田順一郎さん『父と子の絆』読了。売れまくってる『電車の中で本を読む』と同時に買ったが先に読み終わった。
子どもが生まれ、初め3ヶ月は記憶がないほど大変だったこと、やがて育っていく子を見ながら思う色々、など、端的に言ってしまうとどこからどう見ても「ジャンル:子育てエッセイ」の棚に区分けされる本やけど、そこは島田さん、やっぱ感性や観察力・表現力が半端なく、夜枕元でさめざめと泣いてしまうくらいには感動した笑。似たようなところで滝口悠生さんのエッセイにもいつもくらうが、島田さんはどこか、愛と寂しさが併存してるような空気があって不思議。この忙しい子育てが早く終わってほしいと思う。けれど一方で、歳をとってから、いつの生活をもっとも愛おしく思い出すだろうか、と想像すると、間違いなくいまの生活がもっとも愛おしいだろう、と確信するのである。
別でレビュー書きたいが読んでる最中の『電車の中で〜』もなかなかどうして素晴らしい、、五月、忙しくなったが本読むぜ!と、いう心持ち。